ホワイトオパールを産出する町クバーペディー◇採掘の様子や化石オパールなどをご紹介します。ホワイトオパールなら宝石大陸 |
ホワイトオパールの都 クーバーペディー
オーストラリア・オパールフィールドマップ
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オーストラリ・オパールフィールド
主要産地
ブラックオパール:ライトニングリッジ
ボルダーオパール:クィーンズランド州・ウィントン、クルピー、ヤワ、etc
ホワイトオパール:クーパーペディー,ミンタビー
と大まかに分類できます。
今回の特集はホワイトオパールを産出するクバーペディー
南オーストラリア州の真ん中に位置するクーバーペディー
この町の名の由来は先住民族アボリジニーの言葉では『白人穴掘る』的な感じ
まんまです(笑)
夏は暑くほとんどの住人が地下に掘った穴に居住している事でも有名な話
教会・ホテル・郵便局なども地下
産出量は1970年代のピークに比べ現在は15%程に減少しておりますが
今でも約4000人が居住しております。
市場に流通するライト・ホワイトオパールの多くは、クーバーペディーで産出されたもの
日本でオパールというと一番最初に思い浮かべるものがホワイトオパールではないでしょうか
ホワイトオパールはどのような場所で採掘されているのか現場を見てみましょう
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砂漠の町クーパーペディー
町も元々採掘していた所![]()
やはり4輪駆動が活躍
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広大な土地をダウジングし、
まずは50cm位のドリルで試掘![]()
地層を調べます
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試掘で良い地層を見つけ本格的に採掘
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ここは良い鉱脈なので大規模
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砂埃と真夏の暑さがキツイ
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こうして降りていきます。
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こちらは別の場所
バキュームで吸い上げ![]()
簡易リフトで降ります
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オパール層発見
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ホワイトオパールは層で発見されるので
1か所見つけると大量発見につながることも
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地中からオパールを含んだ砂を運び上げ
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原石を選別し、最後は人の手によって
拾い分けていきます
こうして産出したオパールは
ライトカラーに遊色効果が見られるオパールとして人気を博し
日本でもブライダルなどに使われた時代もあり日本人に馴染みの宝石となりました。
ホワイトオパール画像
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白亜紀からの贈り物
化石のオパール
クバーペディーで産出する
オパールの中には
生物がオパール化したものが御座います
代表的な貝やベレムナイト
など
約1億4000万年〜6500万年前白亜紀に
堆積した生物がオパールとなります
どのように形成されるか簡単に説明します。
1、生物が死に砂に埋もれ、さらに砂など堆積することで圧力がかかり化石となります。
2、化石が溶け出し、地層に生物のかたちの空間ができます(型押しみたいなイメージ)
3、空間に水とケイ素が入り数百万年という
長い年月をかけオパール化します。
空間が数百万年の間崩れることもなく安定している地震のないオーストラリアだからこそ
そして偶然が重なたことにより生まれる、まさに自然の芸術と言っても過言ではありません
良質な原石を磨き上げる事で
貝そのままの形状で
オパール特有の遊色効果
お楽しみいただけます 。
また鉱物的にも人気なため
様々な品質が流通しておりオパールファンの
目を楽しませております 。
ついでに店長が現地で聞いたこぼれ話
オパール・ホテル夢物語
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こちらのホテルのオーナーさんは
確かブルガリアからの移民![]()
地底ホテルをやったら楽しんでもらえるんじゃないかと昔オパールを採掘していた土地を購入し掘り出しました。ちなみに前所有者オパールは全く出なかったそうです
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砂岩は軟らかいイメージですが
実際は固い岩盤でダイナマイトを使います。
こちらダイナマイトを入れる穴![]()
硬い砂岩なので支柱なくても安全だそうですある日部屋など拡張しようと元々オパールを採掘していた坑道から30cm掘り進めた所
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なんとオパールが出てきたそうです
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しかも綺麗なシェルオパール
こういうラッキーな人もいるんですね。
この話、
一攫千金を夢見て採掘していた人間に当たらず、
全く関係ない人を楽しませることを考えていた人間が30cm掘り進んだだけで当たる
前所有者あと30cmズレた所掘っていたら…
巡りあわせというか、因果というか、
ホント人生どこでどうなるのか分かりません。
自分の事だけでなく人の為を考え行動しなければと思わせてくれる
昔話的なことをクーバーペディーで聞けるなんて
こんなストーリーが生まれるのもオパールフィールド
美しいものは理屈抜きで美しい
そして+αのストーリーが宝石もうひとつ魅力ですね。
引き続き自然のつくり出した宝石の魅力をお楽しみください(^^)/1